はじめに
はじめに
1988年、MRI(磁気共鳴映像)を用いて「脳ドック」が世界に先駆けてはじまり、その数年後、MRA(磁気共鳴血管撮影)が機器の進化と普及とに相まって多くの施設で行われるようになり「脳ドック」の幕開けとなりました。現在、日本で脳ドックと銘打ってドックを行っている施設は数知れずあり、その多くが当然のことながら都市部に集中しています。
当院の脳ドックは、日本脳ドック学会から提示された新ガイドラインに沿った脳ドックです。使用機器は、閉所恐怖症の方も、お子さんも、苦になく利用して頂けるように、オープン型のMRIを導入しています。(実は、私も閉所恐怖なので、是非ともこの島には入れたかったのです。) その他の機器も、内地の脳ドックと遜色がないようにできる限り配慮したものを導入しました。
脳卒中は、多くの場合、ある日突然発病し後遺症を残すとても重篤な疾患です.脳は修復がきかない複雑な機能を持つ臓器であるため,一度損傷を受け後遺症を残すと、ある程度その障害は軽くなっても、完全になくなることはあまりありません。つまり、脳卒中は、できる限り病気にならないように予防することが必要です。
それでは脳をどのように守るか?
脳は全身の血液の約20%を必要とする血液依存性の臓器で,血液が汚れていないことが,脳を健全に守る最低必要条件です.肺からの酸素供給も重要な要素で,肺の機能が守られていないと脳を守ることができません.また,心臓の機能,血液を脳に送り込む血管も健全に機能することが,脳の機能を保つために必要条件です.
皆さん,この説明を読んで見えてきましたか?
脳は,血液依存性であるが故に,脳を守るために必要な最低条件,それは内臓機能を健全に保ち,生活習慣病をできる限り避けることにつきるのです.メタボは,話になりません.突然発症する脳卒中を完全に防ぐことは困難ですが,その発症頻度を押さえこむ工夫はいろいろと考案されています.
そこで当院の提案です.
もう,ただ健診を受けて安心するだけの健診とは今年で終わりにしませんか?
いずれ来るお迎えの日まで,途中下車することなく人生を全うしようとしていますか?
この命題を意識し目的意識を定めた当院の脳ドックを受けてみませんか?
とにかく、島嶼(とうしょ)地区*と呼ばれる医療過疎の島でも、こんな事ができるんだと思われる仕事がしたくてはじめました。よろしくご利用下さい。
*島嶼:大小さまざまな島のことを意味し,かつて離島と呼ばれた地区を現在島嶼地区と呼ぶことになりました。知ってましたか?
ドックの目的
脳ドックの目的は、無症状の人を対象に、MRI(磁気共鳴映像)、MRA(磁気共鳴血管撮影)などの検査を行い,無症候性(症状がない)あるいは未発症(病気にかかる前)の脳および脳血管疾患を発見、また脳卒中などの危険因子を発見し、それらの発症あるいは進行を防止しようとするものです。
主な発見の対象疾患は次のとおりです。
① 症状のない(無症候性)脳梗塞・脳内出血
② 症状のない(無症候性)脳腫瘍
③ 症状のない(無症候性)脳主幹動脈狭窄・閉塞
④ 症状のない(無症候性)未破裂脳動脈瘤・脳血管奇形
⑤ 症状のない(無症候性)頸動脈狭窄・閉塞
⑥ その他 脳卒中危険因子(高血圧、糖尿病、高脂血症など)
⑦ 高次脳機能障害
こんな人は赤信号
こんな人は赤信号
「脳卒中はある日、突然おそってきます。多くは何の前触れもなく。」が、脅し文句に使われ、多くの方は脅かされ、脳ドックを受けに来られます。しかし、よく調べてみると、、、多くの場合は、何らかの異常がすでに起こっていることも多くあり、日常生活の中で大切な自分の体を手入れしないまま過ごす事が、大問題なのです。「俺だけは、私だけは、、、」と慢心していると、突然、大地震がやってくるのです。(脳動脈瘤なんか、もうMRI検査で日常茶飯事的に発見ができています。) したがって、これらの疾病の一部は、避けることができその発症は「人災」ともとれる部分が少なくありません。
それでは、問題はどこか、、、
問題は、①危険な兆候を無視できる「自虐的快楽性格」と、②危険な兆候を無視して働き続けなければならない「社会環境」です。さらに悪いのは、③自分自信が、「家族の、あるいは社会のかけがえのない大切な存在」であることの自覚のなさです。
さあ、知らぬ間に脳卒中の時限爆弾のスイッチを入れてしまった「あ・な・た」、そう、あなたです。あなたは,愛する人達の前から突然姿を消してしまっていいですか? 残される者の悲しみ、つらさ、悔しさ、憤りに、あなたは答える心の準備はできていますか?
うむやすみゃあす・ん診療所の「脳ドック」は、そんなあなたに、宮古島の自然の中で「新たな生き方」の提案をします。
「自分の生き方」、もっと大切に考えて見直しませんか?
みその弱点
脳は、十分に確保され適正な量の「酸素」と唯一「糖(血糖)」のみで、その機能が保たれていることをご存じですか? 脳の酸素消費量は,全体重のわずか2.5%の重量しかない脳が,生体内で消費する酸素の25%を必要としています。また,脳は結構その血糖環境整備が厳密で,高血糖でも低血糖でも神経細胞は障害を受けてしまいます。おまけに酸素供給がわずか60秒滞るだけで永久的にその機能は終わりを告げるのです。 だからよ~!こんなじゃじゃ馬を面倒見るためには,手遅れならないうちに、、早く手を打つしかないのです。
さあてと、、、あなたな~ら どおするう♪~
皆さんは、手足が急に重くなりしびれたとしたら、すぐに病院を訪ねますか?それともしばらく様子を見ますか? 今日中に終わらせないといけない仕事がそこにあったらどうします? いつも肩こりがあって少しハードに仕事をしていたらとすると、、、おそらく、多くの方はしばらく様子を見ることを選択されることになると思います。当然ですよね、誰もそれが脳梗塞の始まりとは誰も思っていません。誰もそれが脳出血の警告サインとも思っていません。私もそうは考えたくありません。でも、最近お疲れモードで、少し血圧が上がり傾向、肥満傾向、高脂血症、おつきあいのお酒、、、等々少し気がつけば死の4重奏がそろっていることはよくあることです。
病院に着いたら病気がはじまってから10時間、、、あかんね。 もっと早く来てちょうだい。おねがいだから、、、、助けてあげたいけど助けられない。
そこで提案
(1)宮古島定住の人は必ず、一度は「脳ドック」を受けましょう。宮古人の年収は十分心得ています。ドック費用は,内地の先生たちから怒られる金額に設定しましたので安心してご利用ください。
(2)宮古島定住の人は必ず宮古島内で「脳ドック」を受けて欲しい。
いろいろあって、島外で受けて頂いても良いですが、「脳ドック」結果は、宮古でかかる医療機関のカルテの中に入れておかないと意味がありません。自宅に置いておいても、タンスの肥やしにもなりません。結果は主治医がみて初めて役に立つのですよ、、、
(3)心配になったらすぐにきてください。いろいろお話をしましょう。
さあふたたび、 あなたなら どおするう~~♪
皆さん、自分だけは「僕は死にましぇーーーん」は大きな誤解です。
だめになるは一瞬、元に戻すのはとてつもない努力と時間と多くの犠牲を払います。決して元通りになる保証、保険は、今の宮古島の現状ではあり得ません。
ではどんな人が受ければいいのでしょうか?
(1)もちろん頭が心配の人。特に,兄弟や両親でくも膜下出血が起こった方。
(2)生活習慣病の方。(高血圧、糖尿病、高脂肪血症、心房細動、喫煙者、飲
酒常習者、肥満、痛風など)
(3)心筋梗塞,狭心症,脳卒中などの既往のある方。
(3)知人に勧めで簡単に主治医の薬を変える人。
(4)昔からの言い伝えを強く信じる人。
(5)健康をかえりみず、大切な奥さん、子供もかえりみず、お酒のお付き合
い(?)が人生と思っている人。
(6)今死ねない人。
(7)責任ある生活を送られている方。
(8)島外のドックを受けているから自分は安心と思っている人。
この人は特に危ない!なぜなら病気になるのは島内であって救急を受けるのは島の病院。過去何十年と検査を受けていても、意識がなくなって運ばれた日にはその資料、どこにあるかねえ?島外の検査結果は宝の持ち腐れです。誰もが皆、口のきける状態で運び込まれるわけではありません。気をつけましょう、島外健診信仰者の皆さん!
等々、書き出せば、きりがありません。
忘れていけないのは、頭の緊急は島内で治療を受けることになることが原則であること。頭の病気はその発症が80%が緊急発症であり、悪くなる瞬間までほとんどの場合正常であるということ。一度失われた神経細胞は、元の機能に戻ることはきわめて困難であり、発症予防が不可欠であること。
さあみなさん!島の中の医療機関に自分の健康登録を必ずしておきましょう。
宮古島定住の方々に
宮古島定住の方々に
宮古島定住の方々へ
質問です。なぜ宮古島のような島では、より積極的に予防をしないといけないのか?
それは,,,
準備なく突然何かが起こった時、島には人材も医療資源も制限があり、十分な医療の確保が困難だからです。また,いろいろな面で無駄な経費がかかるからです。皆さんは知っていますか?宮古からヘリコプターで沖縄本島まで緊急搬送をするといくらかかるか?それを誰が払っているか?過去,宮古島で緊急搬送要請時に,救援機が墜落し搭乗員や救援医師が尊い命を失ったことを覚えていますか? 二度と繰り返してはいけないことですよね。事前に防げる病気は事前に防ぎましょう。あなたの命を支える人もまた貴い命なのです。
たとえば、この島には常勤の脳神経外科医が、幸い宮古病院に常勤の先生が来られましたが,その先生がオフの時、誰が皆さんの頭の健康を診るのでしょう。
たとえば、その日にとっても体調不良だったら誰が患者さんを治療するのでしょう?
たとえば、緊急時に対処する医療関係者には能力差があり常に万全な形で対処ができないですよ。都会では陸続き、どこにでも「次」が確保できるのに。宮古の隣は海だけですよ。
たとえば、術中、大量出血、、、、島内の保存血の量には限度があり、出血がストック量を超えたときには、、、、飛行機で新鮮血?、、山羊の血?、それが台風の日だったら、、、自衛隊の人や保安庁の人達も命がけ、、、自分の怠慢で人の命を危険にさらしていいの?
たとえば、手術中に使用機器に不具合があったら、スペアなし、、、どうする?
等々、考えれば怖くなりませんか? もし脳外科医が,くも膜下出血になったら誰が私を手術をしてくれるの?
どんな条件でも、私はこの島が大好きなので、一生懸命仕事はするけれど、、、
でも日頃から健診うけて自分が危険な予備軍だとわかっていたら、あわてなくても、人の命を危険さらさなくても、十分な準備をしておける。と思いませんか?
おまけに余分な医療資源も節約できるし、、、みんな考え直しませんか。そうしてくれたらみんなが幸せ。。。みんなで守ろうみんなの命。
突然、内地の家族に電話を掛けて、、、「父さん、倒れた。すぐ帰れ。」なんて、、、どうする。そのときの出費。仕事の調整。 うーーん、どう考えても、不経済。
当院ドックの特徴
当院ドックの特徴
- 脳ドックは日本脳ドック学会のガイドラインに準拠しています。また、日常生活で必要な健康管理に関連したドックを組合わせてみました。
- ドック後のうむやす(安心・安全)生活を視野にいれ、みゃあすみゃあすな(すっきりして気持ちがいい)アフターケアを重視します。
- 当院脳ドックの結果のみを重視し説明をすることなく,他院で受けてこられたドック結果も参考にしながら,健康管理計画を立ててゆきます。
- 脳ドックの結果,さらに精密な検査が必要な場合は,それぞれの疾患に対して,保険診療による専門的な脳神経外科検査と治療の相談を行います。(島外専門病院への紹介もいたします)
予約方法
予約方法
受付時間 午前9:30~午後5:30
(水曜と土曜の午後、日曜・祝祭日の休診日は除く)
TEL:0980-73-3854(なみのみやこじま)
FAX:0980-73-3851(聴覚障がいの方)
- 完全予約制ですので,①窓口受付,②お電話でお申し込み下さい。
- 聴覚障がいの方はファックスで連絡をお取りしますので、郵便番号、住所、電話番号、氏名、生年月日を記入してお送り下さい。専用用紙はありません。
- お申し込み頂きますと,問診票をお渡ししますので必要事項をご記入の上、検査日にご持参下さい。
検査日時
検査日時
- 検査は一括ドックと分割ドックどちらも可能です。
- 一括ドック・分割ドックにより検査日が異なりますので予約時にご確認下さい。
一括ドック
- 火曜・土曜 午後2:30~5:00
分割ドック
- 月曜~土曜 午前9:00~9:30
- 月曜・金曜 午後4:00~5:00
ドックの種類と料金
お手軽脳ドック:まずは脳の状態を診ます
- 頭部MRI 頭部MRA
1.5時間 ¥15,000
標準脳ドック:日本脳ドック学会ガイドラインに準拠
- 頭部MRI 頭部・頚部MRA 胸部XP 心電図 採血
2.0時間 ¥29,500
精査脳ドック:標準脳ドックに+α 当院院長いちおし!
- 頭部MRI 頭部・頚部MRA 頭蓋XP 胸部XP 頚椎XP 心電図 採血 尿検査 聴力・視力検査など
3.0時間 ¥39,500
認知症予防ドック:認知症に特化 早期発見が大事
- 頭部MRI 頭部・頚部MRA 胸部XP 心電図 採血 尿検査 聴力検査 認知症評価など
3.0時間 ¥20,000
オプション検査
(各脳ドックにオプションで付けられます)
CT
- 胸部
¥12,000
- 内臓脂肪測定
¥2,800
エコー
- 頚部
¥5,000
- 心臓
¥10,000
結果説明
結果説明
- 当院ではより多くの情報をもとに総合診断を行っています。そのためお時間をいただき、結果説明は原則2週間以降となりますことをご了承ください。
- 月曜~土曜 午前8:30~9:00
- 土曜 午後2:00~5:00
再検査や精密検査、治療が必要な場合
- 当診療所で必要な検査を追加して精密検査し、治療(経過観察)を行います。
- 状況によって、専門医療機関をご紹介いたします。
- 他の医療機関での精密検査や治療を希望される場合、検査フィルムの貸し出し・またはコピー作成が可能です。詳細はお問い合わせください。